インターネットのみなさまおひさしぶりです、つららです。突然ですが、今からブライスドールのサテンさん(アーバンフェアリーエリー・カスタム済)とお花見に行ってきたときの話をさせてください。もちろん4月の出来事です。
なぜ6月30日にお花見の話をするのでしょう? 答えは簡単です。ドールサイズのレースお着物を作って実際にお花見に行く……という目標を達成したら力尽きて、更新をすっかり忘れていたからです。
ではなぜ引きこもりインターネット・ウーマンの私がドールとお花見に行ったのでしょう? それは……公式様が販売されていたレースのお着物にひとめぼれしたからです!
かわいい! いまどきなレースのお着物とヘッドドレスが、ガーリーなブライスさんにお似合いです!!!
私がこの商品の存在に気づいた頃には、とっくに完売していました。そもそもサテンさんをお迎えする前に完売していたと思います、あまりにもかわいいので。
……じゃあ作ろう! 何の迷いもなくそう思ったんですね。
ただそのころ私はドールのワンピース作りすら、成功したことがなかったんです。ドール服の本を読んでその通りやってみても、ネットで型紙を配布してくださっている方の服を起こしてみても、なかなかいい形にならない。
その通り作っているつもりでも、ドール服って小さいですから、ほんの少しの誤差が形に大きく響いてしまうんです。それで、私好みに仕上がらないと型紙を調整したくなるんです。凝り性なんですよね。悪く言えば悪しき完璧主義というやつです。
そういうわけで、ネットサーフィンして情報をかき集め、最終的には自分で型紙を起こしました! 出来上がったものがこちらです。

実は、袖の部分だけアイボリーの裏地があるんですよ。裏地があるとお写真でちらっと見えても映えますね。ドール服を裏返す鉗子(かんし)というものを手芸店で買ってみました。かんし、読み方がわからなかったです。
作り帯もあります。サテンの布を布用テープで補強し、いい感じに形を作りました。

何度か試作で失敗しましたが、「公式様のお着物」という素晴らしいお手本があったので、イメージがぶれることはなかったです。襟やおはしょりの具合は力業で調整しました。それもまた楽しかったです。
つまりドール服の誤差って、勘と仕上げの力に頼るしかなさそうです。
そういうわけで構想1か月、試作を含めると制作1か月、合計で2か月かかりました。執念ですね。

かわいい……! サテンさんは髪色がやさしいベビーピンクなので、桜も桜色のお着物もよく似合います。
ちなみに、この日は散り際だったので、お花見客の方もいらっしゃいました。なるべく迷惑にならないようにひとりでこっそりと撮っていたのですが、向けられれる視線は冷たいどころか温かかったような気がします。ぬい活やドル活が市民権を得たおかげでしょうか。
外に出てみると、世の中って結構やさしいですよね。うららかな良い日でした。

このようにしてお花見に連れて行ってサテンさんを眺めたら、途端に力が抜けてしまって。それからは屍のように寝たり、代り映えのしない労働をしたり、特筆すべきことのない退屈な日々を過ごしていました。
逆にお着物を作っている間や、カスタムをしていた間は寝る間も惜しんでいたんです。過集中していた期間の記憶って、あとから振り返ると曖昧なんですよ。

なんであんなに集中してマルチタスクをこなせていたんだろう? と、我ながら不思議に思います。ちょっと怖いし、不便です。
……こういう極端さを緩和させて、コンスタントに制作したいという思いで、記録用にこのブログを立てたのに……!!
お恥ずかしながらまだ模索中なんです、自分のペースというものを。これからも私はマイペースというものを探っていきます。
「お花見の日」というハレの日だけじゃなくて、溺れるようにこの社会でもがいているケの日も、もっと大切に愛おしんでいきたいものです。サテンさんや友人を大事にするのと同じように……。
蒸し暑く安定しない気候となりましたが、サテンちゃんもあなたもあなたの大切な人も、ゆっくり眠れますように。それではまた。
澁澤つらら
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